百日咳について
更新日:2025年4月10日
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百日咳とは
百日咳菌の感染による感染症です。
百日咳はどの年齢でもかかりますが、小児が中心となっています。
乳児の場合、免疫が十分ではないため、無呼吸発作など重篤になることがあり、生後6か月未満では死に至る危険性の高い病気です。
成人では、比較的軽い症状で経過することが多く、受診や診断が遅れて自身が感染源になることがあるため、予防接種をしていない新生児や乳児が周囲にいる場合は注意が必要です。
症状と経過
経過は3期に分けられ、約2~3か月で回復するとされています。
1.カタル期(約2週間):7~10日程度の潜伏期間を経て、風邪症状が見られ、徐々に咳の回数が増えて程度も強くなります。
2.痙咳期(約2~3週間):カタル期のあと、短い咳が連続的に起こり、咳の最後に大きく息を吸い込み、痰を出しておさまるという症状を繰り返します。夜間の発作が多いですが、年齢が小さいほど症状は多様で、乳児期早期では特徴的な咳がなく、単に息を止めているような無呼吸発作からチアノーゼ、けいれん、呼吸停止と進展することがあるため注意が必要です。
3.回復期(約2~3週間):激しい咳は徐々におさまりますが、時折発作性の咳が見られます。成人の百日咳では咳が長期にわたって持続しますが、典型的な発作性の咳を示すことはなく、やがて回復に向かいます。
感染経路
主に患者の咳やくしゃみなどのしぶきに含まれる細菌による感染(飛沫感染)や、患者と接触したりすることによる感染(接触感染)とされています。
治療方法
生後6か月以上は、主にマクロライド系抗菌薬による治療が検討されます。また、咳が激しい場合には咳止め等の対処療法が行われることがあります。
百日咳を予防するには
百日咳の予防には、5種混合ワクチン(DPT-IPV-Hib)等の接種が有効です。
予防接種法に基づく定期予防接種のため、2か月に達したら、早めに5種混合ワクチンを接種しましょう。
予防接種による免疫効果の持続は5~10年ですが、予防接種により百日咳にかかるリスクを80~85%程度減らすことができると報告されています。
子どもの定期予防接種
※百日咳に関する詳しい情報につきましては、以下のホームページをご参照ください。
百日咳(厚生労働省ホームページ)(外部サイト)
百日咳(国立健康危機管理研究機構)(外部サイト)